
こんにちは、阿佐ヶ谷にはまだ行ったことがないこぼれです
学生の頃、将来結婚できなかったら親友と二人で暮らそうなんて話をしていました
結局その話はただの楽しい妄想で終わりましたが、実際に家族以外と暮らすとなると仲が悪くなってしまうんじゃないかな?と思っていました
『阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし』では、他人同士の二人暮らしの実態をまさにのほほんと伝えてくれます
空想のような憧れが、すこし現実味を帯びる本書。阿佐ヶ谷という場所と著者のほがらかさに包まれながら、数ある生き方の一つの答えとしてぜひ読んでみてほしい作品です
『阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし』とは
書籍タイトル | 阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし |
著者 | 阿佐ヶ谷姉妹 |
発売日 | 2018/07/12 |
カテゴリー | エッセイ |
価格 | 1,320円 |
あらすじ
「時にいざこざもあるけれど、おおむね楽しく自由に、のんびり暮らしております~」 40代・独身・女芸人である妙齢2人の地味おもしろい同居エッセイ+書き下ろし恋愛小説も収録。
幻冬舎公式ページ「阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし」より引用
雑誌にて連載されていた姉妹二人のエッセイをまとめた本
書き下ろしは姉妹が書いた恋愛小説で、こんな感じだったらキュンとすると思うエピソードを詰め込んだものになっています
『阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし』の感想
飾り気のない二人の文章がとても読みやすく、するすると読み終わってしまいました
ただの日常だけではなく、自分の在り方、生き方を見直したくなるような、刺激を受けられる本になっています
裏表のないありのままの姿
のほほんというので終始まったりした感じの内容かと思っていましたが、美容室難民の話で(今でも思い出した時恨んでいます)と書かれていたりなど、裏表のない素直な文章のエッセイでした
日常でよく思うようなことがいくつも書いてあり、ぐっと親近感がわいてきます
「これに迷い、これに惹かれる」という真っ直ぐな感情が伝わってきて、そんな風に過ぎていく日常が楽しいんだと思わせられます
他人と二人暮らしという一つの生き方
なかなか表では語られることが少ない他人との二人暮らし
実際にはそういう形を選んでいる人もたくさんいるはずですが、世の中の当たり前からは外れる印象が強いんじゃないかと思います
『阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし』では、そんな他人との二人暮らしの実情がしっかり綴られており、自然と「こういう生き方もありだな」と思わされる魅力に溢れています
やれ相手のいびきがうるさいだの、動画の音が気になるだの、ちょっとした愚痴をこぼしながらもお互いの存在を必要としている
自分はこの先一人かもしれないと不安になったとき、生き方の選択肢として候補に加えられるような、良い一例になっていると思います
本のゴールは引越し
阿佐ヶ谷の魅力、二人暮らしの日常を綴ってきたなかで、この本のラストの章は引越しの話となっています
二人暮らしで起こる些細な不満と、捨てきれない阿佐ヶ谷の魅力
自分の好きな場所、雰囲気、そして不満はあれど近くにはいてほしいという相手への想い
どんなに仲が良くても自分の時間やタイミングが必要なのは、他人でも家族でも同じことだというのがわかります
妥協することなく、自分が心地よく生きられる解をもとめる様は、読んでいる側にも生き方を考えさせます
まとめ
日常のほっこりしたエピソードと共に、阿佐ヶ谷の魅力や姉妹の関係、お互いが心地よく過ごせる新しい形への変化が見れる『阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし』
これを読めば、数ある生き方の一つの答えとして未来の選択肢に幅が広がるのではないでしょうか
孤独を感じたときや自分の生き方に迷いが生じたときはぜひ、この本で日常を過ごす姉妹に癒されながら、新たな選択肢を探してみてください